@IDX:38000
@OFF:0xf1
@SPK:
@JPN:　………………。
@ENG:

@IDX:38001
@OFF:0x123
@SPK:
@JPN:　…………。
@ENG:

@IDX:38002
@OFF:0x151
@SPK:
@JPN:　……。
@ENG:

@IDX:38003
@OFF:0x1d5
@SPK:
@JPN:　部屋の窓から差し込む朝日が、ゆっくり動いて顔を　直撃する。
@ENG:

@IDX:38004
@OFF:0x21f
@SPK:
@JPN:　瞼にかかる光が、強制的に意識を目覚めに導く。
@ENG:

@IDX:38005
@OFF:0x25b
@SPK:
@JPN:　その流れに従って、目を覚ました。
@ENG:

@IDX:38006
@OFF:0x29b
@SPK:
@JPN:　体調は、考えるまでもなく悪い。
@ENG:

@IDX:38007
@OFF:0x2c9
@SPK:
@JPN:　疲れは残っているし、胸の奥に塊がつかえたような　嫌な感覚がつきまとっている。
@ENG:

@IDX:38008
@OFF:0x330
@SPK:
@JPN:　しかしそれ以上に僕の心を乱しているのは、昨夜の　御堂さんの突然の訪問。
@ENG:

@IDX:38009
@OFF:0x396
@SPK:
@JPN:　担当を降りるとはどういうことなんだ？
@ENG:

@IDX:38010
@OFF:0x3ca
@SPK:
@JPN:　ひょっとして、昨日雑木林で御堂さんを押し倒して　しまったから……。
@ENG:

@IDX:38011
@OFF:0x41c
@SPK:
@JPN:　……あれが原因で嫌われたのだろうか？
@ENG:

@IDX:38012
@OFF:0x460
@SPK:
@JPN:　だけど、あの時の僕は正気じゃなかったし、彼女も　それを分かってくれた。
@ENG:

@IDX:38013
@OFF:0x4b6
@SPK:
@JPN:　そればかりか幻聴で混乱した僕を優しく……そう、　慈しむようになだめてくれた。
@ENG:

@IDX:38014
@OFF:0x512
@SPK:
@JPN:　それなのにどうして……。
@ENG:

@IDX:38015
@OFF:0x54c
@SPK:
@JPN:　……分からない。
@ENG:

@IDX:38016
@OFF:0x56c
@SPK:
@JPN:　なぜ彼女は担当を降りるなどと言ったのだろうか？　
@ENG:

@IDX:38017
@OFF:0x5d3
@SPK:
@JPN:　『ごめんなさい』
@ENG:

@IDX:38018
@OFF:0x607
@SPK:
@JPN:　僕の頭の中で、彼女の悲しげな声が繰り返される。　
@ENG:

@IDX:38019
@OFF:0x65b
@SPK:
@JPN:　……なぜなんだ？
@ENG:

@IDX:38020
@OFF:0x68b
@SPK:
@JPN:　なんとか布団から這い出すと、部屋の時計に視線を　移した。
@ENG:

@IDX:38021
@OFF:0x6d3
@SPK:
@JPN:　……７時半を少々過ぎている。
@ENG:

@IDX:38022
@OFF:0x6ff
@SPK:
@JPN:　普段より１０分ほど遅いが、急いで支度すればこの　程度の遅れは楽に取り戻せる。
@ENG:

@IDX:38023
@OFF:0x810
@SPK:
@JPN:　……案の定、準備を終えたのはいつもと変わらない　時間だった。
@ENG:

@IDX:38024
@OFF:0x85c
@SPK:
@JPN:　今から出れば、のんびり着替えができる。
@ENG:

@IDX:38025
@OFF:0x892
@SPK:
@JPN:　……御堂さんには会えるだろうか？
@ENG:

@IDX:38026
@OFF:0x8c2
@SPK:
@JPN:　会って彼女と話がしたい。
@ENG:

@IDX:38027
@OFF:0x8ea
@SPK:
@JPN:　担当を降りると言った彼女の真意を知りたい。
@ENG:

@IDX:38028
@OFF:0x924
@SPK:
@JPN:　……でも彼女に会ったら、その時僕は何を言えるの　だろう。
@ENG:

@IDX:38029
@OFF:0x97e
@SPK:
@JPN:　……ここで思い悩んでも仕方ない。
@ENG:

@IDX:38030
@OFF:0x9ae
@SPK:
@JPN:　御堂さんに会ったら、その時考えればいい。
@ENG:

@IDX:38031
@OFF:0x9e6
@SPK:
@JPN:　今は仕事場に向かおう。
@ENG:

@IDX:38032
@OFF:0xa11
@SPK:
@JPN:　それでも布団から這い出すと、部屋の時計に視線を　移した。
@ENG:

@IDX:38033
@OFF:0xa69
@SPK:
@JPN:　……７時半を少々過ぎている。
@ENG:

@IDX:38034
@OFF:0xa95
@SPK:
@JPN:　普段より１０分ほど遅いが、この程度の遅れは楽に　取り戻せる。
@ENG:

@IDX:38035
@OFF:0xae1
@SPK:
@JPN:　ためらいさえしなければ。
@ENG:

@IDX:38036
@OFF:0xbc2
@SPK:
@JPN:　……案の定、準備を終えたのはいつもと変わらない　時間だった。
@ENG:

@IDX:38037
@OFF:0xc0e
@SPK:
@JPN:　今から出れば、のんびり着替えができる。
@ENG:

@IDX:38038
@OFF:0xc44
@SPK:
@JPN:　心構えは、むこうに着いてからすればいい。
@ENG:

@IDX:38039
@OFF:0xc7c
@SPK:
@JPN:　今は一刻も早く、仕事場に向かおう……。
@ENG:

@IDX:38042
@OFF:0xdb8
@SPK:[\protag]
@JPN:　……どうぞ。
@ENG:

@IDX:38044
@OFF:0xea1
@SPK:［真魚］
@JPN:　おっはよー！　
@ENG:

@IDX:38045
@OFF:0xf43
@SPK:
@JPN:ってなに暗い顔してんのよ？
@ENG:

@IDX:38048
@OFF:0xf93
@SPK:[\protag]
@JPN:　……真魚か。何の用だ？
@ENG:

@IDX:38050
@OFF:0x1064
@SPK:［真魚］
@JPN:　そんな地の底から出るような声で返事しないでよ……。今日、仕事が夜になっちゃったから、その連絡に来たの……。
@ENG:

@IDX:38053
@OFF:0x1106
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうか……御堂さんは？
@ENG:

@IDX:38055
@OFF:0x11d7
@SPK:［真魚］
@JPN:　分かんない。私、副院長先生から頼まれただけだもん……。
@ENG:

@IDX:38058
@OFF:0x1245
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうじゃなくて……来てないのか？
@ENG:

@IDX:38060
@OFF:0x12aa
@SPK:［真魚］
@JPN:　ううん、来てるよ。
@ENG:

@IDX:38061
@OFF:0x1354
@SPK:
@JPN:でも、変なんだ。妙に元気がないし……。
@ENG:

@IDX:38064
@OFF:0x13b0
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうか……だからって、お前が落ち込む必要ないだろ。
@ENG:

@IDX:38066
@OFF:0x149d
@SPK:［真魚］
@JPN:　きみがそんな『どよ～ん』って顔してるからでしょ！？　……何があったのかは知らないけどさ、そんな顔するのやめてよね。こっちまで暗くなってきちゃうじゃん。
@ENG:

@IDX:38069
@OFF:0x156b
@SPK:[\protag]
@JPN:　……悪かった。それで夜って何時頃になるんだ？
@ENG:

@IDX:38072
@OFF:0x15e2
@SPK:[\protag]
@JPN:　御堂さんですか？　どうぞ。
@ENG:

@IDX:38074
@OFF:0x16d9
@SPK:［真魚］
@JPN:　おっはよー！
@ENG:

@IDX:38077
@OFF:0x171d
@SPK:[\protag]
@JPN:　……あれ？　何で真魚がここに……？
@ENG:

@IDX:38079
@OFF:0x1784
@SPK:［真魚］
@JPN:　今日、仕事が夜になっちゃったから、その連絡に来たの。
@ENG:

@IDX:38083
@OFF:0x1826
@SPK:[\protag]
@JPN:じゃなくて、何で真魚がそんなことを言いに来るんだ？　御堂さんは？
@ENG:

@IDX:38085
@OFF:0x191f
@SPK:［真魚］
@JPN:　分かんないよ、そんなこと。私、副院長先生から頼まれただけだもん。
@ENG:

@IDX:38088
@OFF:0x1997
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうか……。御堂さんはお休みか？
@ENG:

@IDX:38090
@OFF:0x1a72
@SPK:［真魚］
@JPN:　ううん、来てるよ。
@ENG:

@IDX:38093
@OFF:0x1abc
@SPK:[\protag]
@JPN:　じゃあ何で御堂さんが来ないんだ？　こんな連絡は普通、担当の看護婦がするもんだろ？
@ENG:

@IDX:38095
@OFF:0x1bc7
@SPK:［真魚］
@JPN:　そんなの知らないってば。別にいいじゃん。ミーティングするわけじゃないんだし。
@ENG:

@IDX:38098
@OFF:0x1c4b
@SPK:[\protag]
@JPN:　まあ、真魚がそう言うなら……。で、何時頃になるんだ？
@ENG:

@IDX:38100
@OFF:0x1d3a
@SPK:［真魚］
@JPN:　え、仕事？　んーとね……確か、６時くらいに準備が終わるって言ってたから……遅くても８時ごろじゃないかな？
@ENG:

@IDX:38103
@OFF:0x1dda
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうか……で、連絡は真魚がくれるのか？
@ENG:

@IDX:38105
@OFF:0x1ebb
@SPK:［真魚］
@JPN:　たぶん先輩がすると思う。じゃなければ私。
@ENG:

@IDX:38108
@OFF:0x1f1b
@SPK:[\protag]
@JPN:　そっか、もしお前が連絡することになっても、この間みたいに忘れたりするなよ？
@ENG:

@IDX:38110
@OFF:0x2020
@SPK:［真魚］
@JPN:　へーき！　今度は忘れない。ちゃんと連絡するよ！
@ENG:

@IDX:38113
@OFF:0x2086
@SPK:[\protag]
@JPN:　頼んだからな？
@ENG:

@IDX:38115
@OFF:0x20d9
@SPK:［真魚］
@JPN:　うん！　頼まれた。
@ENG:

@IDX:38118
@OFF:0x215b
@SPK:[\protag]
@JPN:　ふぅ……また着替えなくちゃいけないのか……。
@ENG:

@IDX:38120
@OFF:0x225c
@SPK:［真魚］
@JPN:　……あ、そうそう……。
@ENG:

@IDX:38123
@OFF:0x22aa
@SPK:[\protag]
@JPN:　うどわっ！？
@ENG:

@IDX:38125
@OFF:0x2375
@SPK:［真魚］
@JPN:　……どうかした？
@ENG:

@IDX:38128
@OFF:0x23bd
@SPK:[\protag]
@JPN:　こ、更衣室に入る時は、ノックくらいしろよ！　ちょうど今、脱ぐところだったんだぞ！？
@ENG:

@IDX:38130
@OFF:0x24d5
@SPK:［真魚］
@JPN:　ゴメンゴメン。伝え忘れてたことがあったからさ。
@ENG:

@IDX:38133
@OFF:0x253b
@SPK:[\protag]
@JPN:　……まだ何かあるのか？
@ENG:

@IDX:38135
@OFF:0x25a6
@SPK:［真魚］
@JPN:　……？　別にいいじゃん。もう何度も見てるんだし。
@ENG:

@IDX:38138
@OFF:0x260e
@SPK:[\protag]
@JPN:　そ、そりゃそうだけど……。
@ENG:

@IDX:38140
@OFF:0x266d
@SPK:［真魚］
@JPN:　それに恥ずかしがる必要なんてないと思うよ？　どっちかって言うと大きい方なんじゃないかな？
@ENG:

@IDX:38143
@OFF:0x26fd
@SPK:[\protag]
@JPN:　……もういい……で、何の用だ？
@ENG:

@IDX:38145
@OFF:0x27d6
@SPK:［真魚］
@JPN:　うん。あのね、副院長先生がきみのこと呼んでたよ？　なにか大事な話があるんだって。
@ENG:

@IDX:38148
@OFF:0x285e
@SPK:[\protag]
@JPN:　大事な話？　……何だろうな。
@ENG:

@IDX:38150
@OFF:0x2935
@SPK:［真魚］
@JPN:　さあ……それは私も知らない。でもそれは、副院長先生に直接聞けばいいじゃん。まさか、行かないつもり？
@ENG:

@IDX:38153
@OFF:0x29cf
@SPK:[\protag]
@JPN:　おいおい、そんなことあるわけないだろ？　副院長の呼び出しを無視するほど僕も馬鹿じゃないからな。
@ENG:

@IDX:38155
@OFF:0x2ae8
@SPK:［真魚］
@JPN:　よろしい！　じゃあ、またね！
@ENG:

@IDX:38156
@OFF:0x2b74
@SPK:
@JPN:　今度こそ、本当に行ったらしい。
@ENG:

@IDX:38157
@OFF:0x2ba2
@SPK:
@JPN:　ドア越しに、ぱたぱたと足音が響いてくる。
@ENG:

@IDX:38158
@OFF:0x2bda
@SPK:
@JPN:　それが徐々に遠ざかり、全く聞こえなくなってから　着替えを開始する。
@ENG:

@IDX:38159
@OFF:0x2c57
@SPK:
@JPN:　……御堂さんは、やはり来なかった。
@ENG:

@IDX:38160
@OFF:0x2c89
@SPK:
@JPN:　昨夜彼女が言ったことは本当だったのだ。
@ENG:

@IDX:38161
@OFF:0x2ccf
@SPK:
@JPN:　考えてみれば、自分のことを押し倒した男なんかと　一緒に働きたくないと思うのは当然だ。
@ENG:

@IDX:38162
@OFF:0x2d33
@SPK:
@JPN:　結局、僕は彼女に嫌われたのだろう。
@ENG:

@IDX:38163
@OFF:0x2d65
@SPK:
@JPN:　それだけのことだ。
@ENG:

@IDX:38164
@OFF:0x2d99
@SPK:
@JPN:　副院長の呼び出しは御堂さんのことだろう。
@ENG:

@IDX:38165
@OFF:0x2dd1
@SPK:
@JPN:　彼女が担当を急に辞めると言った理由を聞かれるに　違いない。
@ENG:

@IDX:38166
@OFF:0x2e2b
@SPK:
@JPN:　……とにかく、副院長室に行こう。
@ENG:

@IDX:38167
@OFF:0x2e5b
@SPK:
@JPN:　副院長に何と釈明したらいいのか憂鬱になりながら　のろのろと着替えを済ませバッグを肩に担ぐ。
@ENG:

@IDX:38168
@OFF:0x2ec5
@SPK:
@JPN:　ノブに手をかける直前もう一度だけため息をつき、　更衣室をあとにした……。
@ENG:

@IDX:38169
@OFF:0x2f32
@SPK:
@JPN:　これで、夜に仕事するのは２度目……。
@ENG:

@IDX:38170
@OFF:0x2f66
@SPK:
@JPN:　中止になった分を含めたら３度目になる。
@ENG:

@IDX:38171
@OFF:0x2f9c
@SPK:
@JPN:　これという違いはないはずだが、どうしても気分が　萎えてしまう。
@ENG:

@IDX:38172
@OFF:0x2ffc
@SPK:
@JPN:　それに、副院長の呼び出しというのも気になる。
@ENG:

@IDX:38173
@OFF:0x3038
@SPK:
@JPN:　呼び出されるようなことに、心当たりはない。
@ENG:

@IDX:38174
@OFF:0x308f
@SPK:
@JPN:　もしかしたら、またこの間のように誘ってもらえる　のだろうか？
@ENG:

@IDX:38175
@OFF:0x30db
@SPK:
@JPN:　それはそれで、大歓迎なのだが……。
@ENG:

@IDX:38176
@OFF:0x311d
@SPK:
@JPN:　……とにかく、行ってみるしかない。
@ENG:

@IDX:38177
@OFF:0x314f
@SPK:
@JPN:　湧き上がる不安をため息一つで追い出すと、急いで　着替えを済ませてバッグを肩に担ぐ。
@ENG:

@IDX:38178
@OFF:0x31b1
@SPK:
@JPN:　ノブに手をかける直前もう一度だけため息をつき、　更衣室をあとにした……。
@ENG:

@IDX:38181
@OFF:0x32fa
@SPK:[\protag]
@JPN:　……よろしいでしょうか？
@ENG:

@IDX:38183
@OFF:0x3357
@SPK:［千草］
@JPN:　ええ、どうぞ。
@ENG:

@IDX:38185
@OFF:0x3469
@SPK:［千草］
@JPN:　すまないわね、わざわざ来てもらって。
@ENG:

@IDX:38188
@OFF:0x34c5
@SPK:[\protag]
@JPN:　いいえ。副院長に呼ばれたら、来るのが当然です。
@ENG:

@IDX:38190
@OFF:0x3538
@SPK:［千草］
@JPN:　フフフ、随分と口が上手になったわね？　まあいいわ、こっちに来て。
@ENG:

@IDX:38191
@OFF:0x363b
@SPK:
@JPN:　招かれるまま、副院長の横に立った。
@ENG:

@IDX:38192
@OFF:0x366d
@SPK:
@JPN:　ここからだと、すらりと形良く伸びた副院長の脚が　よく見える。
@ENG:

@IDX:38193
@OFF:0x36b9
@SPK:
@JPN:　香水をつける代わりに香を焚いているのか、僅かに　爽やかな香りが漂っている。
@ENG:

@IDX:38196
@OFF:0x374f
@SPK:[\protag]
@JPN:　いい香りですね……沈香ですか？
@ENG:

@IDX:38198
@OFF:0x37b2
@SPK:［千草］
@JPN:　よく分かったわね？　その通りよ。でも最近の若い人で沈香の香りが分かるって、珍しいんじゃない？
@ENG:

@IDX:38201
@OFF:0x3846
@SPK:[\protag]
@JPN:　いいじゃないですか……どうせ僕は若さがありませんよ……。
@ENG:

@IDX:38203
@OFF:0x38c3
@SPK:［千草］
@JPN:　バカね……そんなこと言ってないでしょう？　博識を誉めたんじゃない。
@ENG:

@IDX:38206
@OFF:0x393d
@SPK:[\protag]
@JPN:　あ、そうだったんですか？　すみません、一人でいじけちゃって……。
@ENG:

@IDX:38208
@OFF:0x39c2
@SPK:［千草］
@JPN:　いいのよ、別に。
@ENG:

@IDX:38211
@OFF:0x3a0a
@SPK:[\protag]
@JPN:　それで、僕を呼び出したのは、どんな用事ですか？
@ENG:

@IDX:38213
@OFF:0x3b39
@SPK:［千草］
@JPN:　ん？　ああ、呼び出しの理由？　そうね、あんまり大したことじゃないんだけどね……。
@ENG:

@IDX:38216
@OFF:0x3bc1
@SPK:[\protag]
@JPN:　大したことじゃないんですか？
@ENG:

@IDX:38218
@OFF:0x3c22
@SPK:［千草］
@JPN:　まあ、大事なことではあるんだけどね。
@ENG:

@IDX:38221
@OFF:0x3c7e
@SPK:[\protag]
@JPN:　はあ。
@ENG:

@IDX:38223
@OFF:0x3cc9
@SPK:［千草］
@JPN:　……あなた、最近守秘義務のことを忘れてない？
@ENG:

@IDX:38226
@OFF:0x3d2d
@SPK:[\protag]
@JPN:　え？　守秘義務ですか？　忘れていませんけど……？
@ENG:

@IDX:38228
@OFF:0x3da2
@SPK:［千草］
@JPN:　でも、佐伯さんや御堂さんとよく話してるじゃない？　しかも人目につく場所で……あれ、目立つと思わない？
@ENG:

@IDX:38231
@OFF:0x3e3e
@SPK:[\protag]
@JPN:　そう言われてみれば……。
@ENG:

@IDX:38233
@OFF:0x3e9b
@SPK:［千草］
@JPN:　そのうち誰かが気にするかもしれないでしょ？　あの二人とあの男はどういう関係なんだってね。
@ENG:

@IDX:38236
@OFF:0x3f2b
@SPK:[\protag]
@JPN:　ははは、気にするのが誰か分かりそうな気がしますね。
@ENG:

@IDX:38238
@OFF:0x405e
@SPK:［千草］
@JPN:　笑い事じゃないのよ。そこから、あなたの仕事のことが表沙汰になるかもしれないでしょ？　それじゃ困るのよ。
@ENG:

@IDX:38241
@OFF:0x40fc
@SPK:[\protag]
@JPN:　そ、そうですね……。
@ENG:

@IDX:38243
@OFF:0x4155
@SPK:［千草］
@JPN:　だから、もう少し自重してくれないかしら？
@ENG:

@IDX:38246
@OFF:0x41b5
@SPK:[\protag]
@JPN:　……二人とは話すなってことですか？
@ENG:

@IDX:38248
@OFF:0x42d8
@SPK:［千草］
@JPN:　そうじゃないわ。ただ、何というか……二人と仲良くするのは構わないのよ。でも、もう少し人の目も気にして欲しいの。
@ENG:

@IDX:38251
@OFF:0x437e
@SPK:[\protag]
@JPN:　つまり、人の目から隠れて逢瀬を楽しめってことですね？
@ENG:

@IDX:38253
@OFF:0x43f7
@SPK:［千草］
@JPN:　何だかいやらしい言い方だけど……その通りよ。
@ENG:

@IDX:38256
@OFF:0x445b
@SPK:[\protag]
@JPN:　分かりました。これからはあまり目立たないようにします。
@ENG:

@IDX:38258
@OFF:0x44d6
@SPK:［千草］
@JPN:　ごめんなさいね。変なことをお願いしちゃって……。
@ENG:

@IDX:38261
@OFF:0x453e
@SPK:[\protag]
@JPN:　いえ、別に変じゃありませんよ。今の仕事に守秘義務が存在するってことは僕も理解していますから。
@ENG:

@IDX:38263
@OFF:0x467d
@SPK:［千草］
@JPN:　そう……ありがとう。じゃあ納得してもらえたところで、次の話に移るわね。
@ENG:

@IDX:38266
@OFF:0x46fb
@SPK:[\protag]
@JPN:　……御堂さんの……ことですね？
@ENG:

@IDX:38268
@OFF:0x481a
@SPK:［千草］
@JPN:　誰から聞いたの？　佐伯さんにもまだ話してないんだけど。
@ENG:

@IDX:38271
@OFF:0x4888
@SPK:[\protag]
@JPN:　本人から……昨日の夜……。
@ENG:

@IDX:38273
@OFF:0x48e7
@SPK:［千草］
@JPN:　そう……。彼女、なんて言ってた？
@ENG:

@IDX:38276
@OFF:0x493f
@SPK:[\protag]
@JPN:　……担当を辞めるって……。
@ENG:

@IDX:38278
@OFF:0x499e
@SPK:［千草］
@JPN:　理由は？　理由は聞いたの？
@ENG:

@IDX:38281
@OFF:0x49f0
@SPK:[\protag]
@JPN:　いえ……。
@ENG:

@IDX:38283
@OFF:0x4a3f
@SPK:［千草］
@JPN:　そう……あなたもなのね。
@ENG:

@IDX:38286
@OFF:0x4a8f
@SPK:[\protag]
@JPN:　あなたもってことは副院長も理由を知らないんですか？
@ENG:

@IDX:38288
@OFF:0x4b06
@SPK:［千草］
@JPN:　ええ、私にも理由を教えてくれなかったのよ。
@ENG:

@IDX:38291
@OFF:0x4b68
@SPK:[\protag]
@JPN:　理由も言わずに辞められるんですか？　僕の担当ってそんなに軽い役目だったんですか？
@ENG:

@IDX:38293
@OFF:0x4bfd
@SPK:［千草］
@JPN:　別にあなたの担当っていう役目を軽視してるわけじゃないわ。
@ENG:

@IDX:38296
@OFF:0x4c6d
@SPK:[\protag]
@JPN:　じゃあ、どうして？
@ENG:

@IDX:38298
@OFF:0x4cc4
@SPK:［千草］
@JPN:　御堂さんね、昨夜私のところに担当を辞めるって言いにきたのよ。それで私もどうしてって聞いたんだけど、ただ何も言わずに俯いたままで……。
@ENG:

@IDX:38300
@OFF:0x4d8d
@SPK:［千草］
@JPN:　理由がないんじゃ辞めさせるわけにはいかないって言ったんだけど、相変わらず彼女、黙ったまま俯いていて……。
@ENG:

@IDX:38302
@OFF:0x4e3a
@SPK:［千草］
@JPN:　そんなだったから、私も仕方なく担当を辞めることを承認したのよ。だって、そんな状態じゃ無理に続けさせても業務に支障が出るかもしれないでしょ？
@ENG:

@IDX:38305
@OFF:0x4efc
@SPK:[\protag]
@JPN:　そう、だったんですか……。
@ENG:

@IDX:38307
@OFF:0x4f5b
@SPK:［千草］
@JPN:　あなた、何か知らない？
@ENG:

@IDX:38310
@OFF:0x4fa9
@SPK:[\protag]
@JPN:　僕が……たぶん、僕と働くのが嫌になったんでしょう。
@ENG:

@IDX:38312
@OFF:0x5020
@SPK:［千草］
@JPN:　……心当たりがありそうね？
@ENG:

@IDX:38315
@OFF:0x5072
@SPK:[\protag]
@JPN:　僕が……嫌われるようなことをしたから……。
@ENG:

@IDX:38317
@OFF:0x50e1
@SPK:［千草］
@JPN:　嫌われるようなこと？　……何かしたの？
@ENG:

@IDX:38320
@OFF:0x513f
@SPK:[\protag]
@JPN:　…………。
@ENG:

@IDX:38322
@OFF:0x518e
@SPK:［千草］
@JPN:　言えないようなこと……なのね？
@ENG:

@IDX:38325
@OFF:0x51e4
@SPK:[\protag]
@JPN:　……申し訳ありません……。
@ENG:

@IDX:38326
@OFF:0x5230
@SPK:
@JPN:　僕の告白を聞いて、副院長は何かを考え込むように　眉を寄せた。
@ENG:

@IDX:38327
@OFF:0x527c
@SPK:
@JPN:　僕は審判を下される罪人のように、ただ彼女の口が　開くのをじっと待つしかなかった。
@ENG:

@IDX:38328
@OFF:0x52dc
@SPK:
@JPN:　非難か？　叱責か？　罵倒か？
@ENG:

@IDX:38329
@OFF:0x5308
@SPK:
@JPN:　解雇を告げられる覚悟はあった。
@ENG:

@IDX:38330
@OFF:0x5336
@SPK:
@JPN:　しかし、彼女の口から出たのは意外な言葉だった。　
@ENG:

@IDX:38332
@OFF:0x544c
@SPK:［千草］
@JPN:　ま、いいわ。
@ENG:

@IDX:38335
@OFF:0x5490
@SPK:[\protag]
@JPN:　……は？
@ENG:

@IDX:38337
@OFF:0x54dd
@SPK:［千草］
@JPN:　代わりの担当は佐伯さんに頼むつもりよ。あなたの了解を得てからと思ったんだけど……彼女でもいいかしら？
@ENG:

@IDX:38340
@OFF:0x5579
@SPK:[\protag]
@JPN:　……別に異存はありません……少しでも面識があった方がやりやすいですから。
@ENG:

@IDX:38342
@OFF:0x560b
@SPK:［千草］
@JPN:　そう……ありがとう。じゃあ納得してもらえたところで、次の話に移るわね。
@ENG:

@IDX:38345
@OFF:0x5689
@SPK:[\protag]
@JPN:　え？　まだあるんですか？
@ENG:

@IDX:38347
@OFF:0x57a2
@SPK:［千草］
@JPN:　ええ、もう一つだけ……あなた、御堂さんに何かした？
@ENG:

@IDX:38350
@OFF:0x580c
@SPK:[\protag]
@JPN:　は？　何かって、何ですか？
@ENG:

@IDX:38352
@OFF:0x586b
@SPK:［千草］
@JPN:　何でもいいのよ。例えば……そう、我慢できずに襲ったとか？
@ENG:

@IDX:38355
@OFF:0x58db
@SPK:[\protag]
@JPN:　し、しませんよ、そんなこと！　第一そんなことをしてたら、いまごろ警察のお世話になってるはずじゃないですか！？
@ENG:

@IDX:38357
@OFF:0x598c
@SPK:［千草］
@JPN:　だから、例えばの話よ。何でもいいの、思い当たることない？
@ENG:

@IDX:38360
@OFF:0x59fc
@SPK:[\protag]
@JPN:　……ありません。御堂さんがどうかしたんですか？
@ENG:

@IDX:38362
@OFF:0x5a6f
@SPK:［千草］
@JPN:　それがね、言いづらいんだけど……御堂さん、昨日付けであなたの担当を外れたわ。
@ENG:

@IDX:38365
@OFF:0x5af3
@SPK:[\protag]
@JPN:　はぁ？　あの、外れたって……。
@ENG:

@IDX:38367
@OFF:0x5b56
@SPK:［千草］
@JPN:　そのままの意味よ。昨夜、申し出があって……彼女から辞めたいと言ってきたの。
@ENG:

@IDX:38370
@OFF:0x5bd8
@SPK:[\protag]
@JPN:　そ、そんな……何でですか！？
@ENG:

@IDX:38372
@OFF:0x5c39
@SPK:［千草］
@JPN:　それが分からないから、あなたに聞いたんでしょう？　理由は教えてくれなかったのよ。
@ENG:

@IDX:38373
@OFF:0x5cbd
@SPK:
@JPN:　……なぜだ？
@ENG:

@IDX:38374
@OFF:0x5cd9
@SPK:
@JPN:　御堂さんとは打ち解けたと思っていたのに……。
@ENG:

@IDX:38375
@OFF:0x5d15
@SPK:
@JPN:　僕の思い込みだったのか？
@ENG:

@IDX:38376
@OFF:0x5d3d
@SPK:
@JPN:　何がなんだかさっぱり分からない。
@ENG:

@IDX:38377
@OFF:0x5d7f
@SPK:
@JPN:　ただ一つ確実なことは、御堂さんが離れていったと　いうこと。
@ENG:

@IDX:38378
@OFF:0x5dc9
@SPK:
@JPN:　理由も何も分からないが、それだけは事実だ。
@ENG:

@IDX:38380
@OFF:0x5e4c
@SPK:［千草］
@JPN:　怒ってる？
@ENG:

@IDX:38383
@OFF:0x5e8e
@SPK:[\protag]
@JPN:　……別に、怒ってなんかいません。
@ENG:

@IDX:38385
@OFF:0x5ef3
@SPK:［千草］
@JPN:　そうかしら？　目が怒ってるわよ？　……責めるなとは言えないけど、彼女にも理由があると思うの。だから……ね？　許してあげて？
@ENG:

@IDX:38388
@OFF:0x5fa5
@SPK:[\protag]
@JPN:　本当に怒ってないですよ。
@ENG:

@IDX:38390
@OFF:0x6002
@SPK:［千草］
@JPN:　だといいんだけど……。
@ENG:

@IDX:38393
@OFF:0x6050
@SPK:[\protag]
@JPN:　…………。
@ENG:

@IDX:38395
@OFF:0x612c
@SPK:［千草］
@JPN:　ふぅ……怒ってる時は、素直に出した方がいいわよ？　その方が早く楽になれるから。
@ENG:

@IDX:38398
@OFF:0x61b2
@SPK:[\protag]
@JPN:　それよりも、これからはどうするんですか？　担当なしのままで、仕事を続けるんですか？
@ENG:

@IDX:38400
@OFF:0x6249
@SPK:［千草］
@JPN:　いいえ、担当は佐伯さんに頼むつもりよ。あなたの了解を得てからと思ったんだけど……彼女でいいかしら？
@ENG:

@IDX:38403
@OFF:0x62e3
@SPK:[\protag]
@JPN:　真魚ですか？　……問題ないです。どうせなら少しでも面識があった方が、仕事がやりやすいですからね。
@ENG:

@IDX:38405
@OFF:0x6388
@SPK:［千草］
@JPN:　そう？　じゃあ、彼女にお願いしておくわ。
@ENG:

@IDX:38408
@OFF:0x63e8
@SPK:[\protag]
@JPN:　よろしくお願いします。
@ENG:

@IDX:38410
@OFF:0x6443
@SPK:［千草］
@JPN:　あまり気にしないで。御堂さんのことも……ね？
@ENG:

@IDX:38413
@OFF:0x64a7
@SPK:[\protag]
@JPN:　分かってます。では、僕はこれで……。
@ENG:

@IDX:38415
@OFF:0x6510
@SPK:［千草］
@JPN:　ええ。じゃあまた。
@ENG:

@IDX:38416
@OFF:0x6602
@SPK:
@JPN:　ロビーまで戻ると、深いため息が漏れた。
@ENG:

@IDX:38417
@OFF:0x6638
@SPK:
@JPN:　正直、拍子抜けしてしまった。
@ENG:

@IDX:38418
@OFF:0x6664
@SPK:
@JPN:　てっきり、副院長に御堂さんのことで叱責されると　思っていたのだが……。
@ENG:

@IDX:38419
@OFF:0x66ca
@SPK:
@JPN:　とにかく御堂さんは担当を辞めた。
@ENG:

@IDX:38420
@OFF:0x66fa
@SPK:
@JPN:　僕は今日も死体を洗う。
@ENG:

@IDX:38421
@OFF:0x6720
@SPK:
@JPN:　それだけのことだ……。
@ENG:

@IDX:38422
@OFF:0x6746
@SPK:
@JPN:　ただそれだけのことなんだ……。
@ENG:

@IDX:38423
@OFF:0x6789
@SPK:
@JPN:　ロビーまで戻ると、深いため息が漏れた。
@ENG:

@IDX:38424
@OFF:0x67bf
@SPK:
@JPN:　静けさと喧噪が入り交じった、微妙な時間。
@ENG:

@IDX:38425
@OFF:0x67f7
@SPK:
@JPN:　まだ外来の受付は始まっていないが、それに備える　看護婦や事務員が慌ただしく行き交っている。
@ENG:

@IDX:38426
@OFF:0x6871
@SPK:
@JPN:　正直、落ち込んでいる……。
@ENG:

@IDX:38427
@OFF:0x689b
@SPK:
@JPN:　仕事が夜になったのは、気にしたとしてもどうにも　ならない。
@ENG:

@IDX:38428
@OFF:0x68e5
@SPK:
@JPN:　問題は、御堂さんが担当を降りた理由……。
@ENG:

@IDX:38429
@OFF:0x691d
@SPK:
@JPN:　……それが、どうしても気になる。
@ENG:

@IDX:38431
@OFF:0x699e
@SPK:［女の声］
@JPN:　おんやぁ？　まだこんなところにいたの？
@ENG:

@IDX:38435
@OFF:0x6a8c
@SPK:[\protag]
@JPN:　ああ、真魚か……。
@ENG:

@IDX:38437
@OFF:0x6b59
@SPK:［真魚］
@JPN:　……どしたの？　ちょっと暗すぎだよ。ひょっとして、副院長先生に何か言われたの？
@ENG:

@IDX:38440
@OFF:0x6bdf
@SPK:[\protag]
@JPN:　いや、別に……。
@ENG:

@IDX:38442
@OFF:0x6cae
@SPK:［真魚］
@JPN:　それじゃあねぇ……仕事が夜になったから？　それで怒ってるの？
@ENG:

@IDX:38445
@OFF:0x6d22
@SPK:[\protag]
@JPN:　違うよ。そんなことで怒ってもしょうがないだろ？
@ENG:

@IDX:38447
@OFF:0x6e0f
@SPK:［真魚］
@JPN:　じゃあどうして俯いてるの？　私の顔、さっきから全然見ないじゃん？
@ENG:

@IDX:38450
@OFF:0x6e87
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうじゃないんだ……本当に何でもないんだよ。
@ENG:

@IDX:38452
@OFF:0x6f6e
@SPK:［真魚］
@JPN:　むぅ……ホントにどうしちゃったのよ！？　私には話せないことなわけ！？
@ENG:

@IDX:38455
@OFF:0x6fea
@SPK:[\protag]
@JPN:　だから、何でもないって言ってるだろ？　僕、もう部屋に帰るから……。
@ENG:

@IDX:38457
@OFF:0x70e7
@SPK:［真魚］
@JPN:　待ちなさいよ！　ちゃんと話すまで帰さないんだから！
@ENG:

@IDX:38460
@OFF:0x7151
@SPK:[\protag]
@JPN:　ちょっと待てよ。何の権限があってそんなことを……。
@ENG:

@IDX:38462
@OFF:0x71c8
@SPK:［真魚］
@JPN:　権限？　そんなの関係ないじゃん！　それとも権限がなけりゃ心配しちゃいけないってゆーの！？
@ENG:

@IDX:38465
@OFF:0x7258
@SPK:[\protag]
@JPN:　いや、心配してくれるのはありがたいんだけど……。
@ENG:

@IDX:38467
@OFF:0x72cd
@SPK:［真魚］
@JPN:　だったらいいじゃん。さあ、キリキリ白状しなさい！
@ENG:

@IDX:38468
@OFF:0x7331
@SPK:
@JPN:　よりによって、一番まずい奴に捕まったらしい。
@ENG:

@IDX:38469
@OFF:0x736d
@SPK:
@JPN:　御堂さんが担当から外れたこと、副院長が話す前に　教えてしまってもいいものだろうか？
@ENG:

@IDX:38470
@OFF:0x73cf
@SPK:
@JPN:　だが教えるまで、意地でも解放する気はなさそうに　思える。
@ENG:

@IDX:38471
@OFF:0x742b
@SPK:
@JPN:真魚には教えても構わないだろう……
@ENG:

@IDX:38472
@OFF:0x7454
@SPK:
@JPN:こんなに目立ってたらマズくないか？
@ENG:

@IDX:38473
@OFF:0x747d
@SPK:
@JPN:僕の口からは言えない……
@ENG:

@IDX:38474
@OFF:0x74e2
@SPK:
@JPN:　そうだな。真魚は次の担当なんだし……。
@ENG:

@IDX:38475
@OFF:0x7518
@SPK:
@JPN:　……でもなぁ、ホントに教えちゃっていいのか？
@ENG:

@IDX:38477
@OFF:0x760d
@SPK:［真魚］
@JPN:　……まだ話さないつもり？　それならこっちにも考えがあるからね！
@ENG:

@IDX:38480
@OFF:0x7683
@SPK:[\protag]
@JPN:　え？　か、考えって、何だよ急に。
@ENG:

@IDX:38482
@OFF:0x7762
@SPK:［真魚］
@JPN:　看護婦のみんなに、ないことないこと広めちゃうんだから！
@ENG:

@IDX:38485
@OFF:0x77d0
@SPK:[\protag]
@JPN:　ないことないことって……ウソばっかりか！？
@ENG:

@IDX:38487
@OFF:0x783f
@SPK:［真魚］
@JPN:　そう！　ちっちゃな女の子見てハァハァ言ってたとか、小児科病棟に忍び込んで悪戯しようとしてたとか……。
@ENG:

@IDX:38490
@OFF:0x78db
@SPK:[\protag]
@JPN:　ちょっと待て！　それじゃあ僕の品位が……。
@ENG:

@IDX:38492
@OFF:0x79c4
@SPK:［真魚］
@JPN:　そんなの知らないもん！　イヤなら、話せばいいじゃん！？
@ENG:

@IDX:38495
@OFF:0x7a32
@SPK:[\protag]
@JPN:　分かったよ……話せばいいんだろ？
@ENG:

@IDX:38497
@OFF:0x7b0d
@SPK:［真魚］
@JPN:　物分かりが良くて結構！　……で、何？
@ENG:

@IDX:38500
@OFF:0x7b74
@SPK:[\protag]
@JPN:　……御堂さんが僕の担当を辞めたんだ。
@ENG:

@IDX:38502
@OFF:0x7c57
@SPK:［真魚］
@JPN:　ウソ！　なんで！？
@ENG:

@IDX:38505
@OFF:0x7ca1
@SPK:[\protag]
@JPN:　……分からない。
@ENG:

@IDX:38507
@OFF:0x7d6c
@SPK:［真魚］
@JPN:　もしかして、きみが何かしたんじゃないの？
@ENG:

@IDX:38510
@OFF:0x7dcc
@SPK:[\protag]
@JPN:　っ！！　……そんなわけ……ないだろ……。
@ENG:

@IDX:38513
@OFF:0x7e31
@SPK:[\protag]
@JPN:　実はさ、御堂さんが僕の担当から外れたらしいんだ。
@ENG:

@IDX:38515
@OFF:0x7f1c
@SPK:［真魚］
@JPN:　え？　先輩が？　……どうして？
@ENG:

@IDX:38518
@OFF:0x7f72
@SPK:[\protag]
@JPN:　分からないよ、そんなこと……。
@ENG:

@IDX:38520
@OFF:0x804b
@SPK:［真魚］
@JPN:　もしかして、きみが何かしたんじゃないの？
@ENG:

@IDX:38523
@OFF:0x80ab
@SPK:[\protag]
@JPN:　するわけないだろ？
@ENG:

@IDX:38525
@OFF:0x8178
@SPK:［真魚］
@JPN:　ホントに？　じゃあ、何で？
@ENG:

@IDX:38528
@OFF:0x81ca
@SPK:[\protag]
@JPN:　だから、分からないって言ったろ？
@ENG:

@IDX:38530
@OFF:0x82a5
@SPK:［真魚］
@JPN:　うーん……先輩が辞めちゃったんじゃ、きみの担当はどうなるの？　なし？
@ENG:

@IDX:38533
@OFF:0x8321
@SPK:[\protag]
@JPN:　いや、新しい人に頼むって言ってた。
@ENG:

@IDX:38535
@OFF:0x83fe
@SPK:［真魚］
@JPN:　へぇ、誰々？　きみ、もう教えてもらったんでしょ？
@ENG:

@IDX:38538
@OFF:0x8466
@SPK:[\protag]
@JPN:　ああ……真魚に頼むってさ。
@ENG:

@IDX:38540
@OFF:0x853b
@SPK:［真魚］
@JPN:　へぇ、そうなんだ……
@ENG:

@IDX:38541
@OFF:0x85e7
@SPK:
@JPN:ええっ！　わ、私なのぉ！？
@ENG:

@IDX:38544
@OFF:0x8637
@SPK:[\protag]
@JPN:　そう。僕から聞いたって言わないでくれよ？
@ENG:

@IDX:38546
@OFF:0x871e
@SPK:［真魚］
@JPN:　でもでも、私もう仕事かけ持ちしてるよ？　３つ同時なんて、できないよ！
@ENG:

@IDX:38549
@OFF:0x879a
@SPK:[\protag]
@JPN:　そんなこと僕に言ってもしょうがないだろ。副院長に言えよ。
@ENG:

@IDX:38551
@OFF:0x8891
@SPK:［真魚］
@JPN:　うっ……そ、そうだけどさ……。
@ENG:

@IDX:38554
@OFF:0x88e7
@SPK:[\protag]
@JPN:　じゃあ、僕はもう帰るから、お前も仕事に戻れよ。
@ENG:

@IDX:38556
@OFF:0x895a
@SPK:［真魚］
@JPN:　う、うん……じゃあ、またあとで……。
@ENG:

@IDX:38557
@OFF:0x89c6
@SPK:
@JPN:　釈然としない顔のまま、真魚はナースステーション　へと続く階段を上がっていく。
@ENG:

@IDX:38558
@OFF:0x8a22
@SPK:
@JPN:　フリフリと揺れる大きな三つ編みが、何か場違いに　滑稽で、僕の僅かな苦笑を誘った。
@ENG:

@IDX:38559
@OFF:0x8a82
@SPK:
@JPN:　……本当は、笑っている場合ではないのだが。
@ENG:

@IDX:38562
@OFF:0x8b0b
@SPK:[\protag]
@JPN:　……ちょっとこっちに来い。
@ENG:

@IDX:38564
@OFF:0x8be0
@SPK:［真魚］
@JPN:　ちょ……何すんのよ！
@ENG:

@IDX:38567
@OFF:0x8c2c
@SPK:[\protag]
@JPN:　いいから来い！
@ENG:

@IDX:38569
@OFF:0x8cf9
@SPK:［真魚］
@JPN:　イタ……ちょ、分かったから離してよ！
@ENG:

@IDX:38572
@OFF:0x8e0c
@SPK:[\protag]
@JPN:　……ここならいいか。
@ENG:

@IDX:38574
@OFF:0x8ed1
@SPK:［真魚］
@JPN:　もう、強引なんだから。一緒にご飯食べたかったんなら、最初からそう言えばいいでしょ！？
@ENG:

@IDX:38577
@OFF:0x8f5d
@SPK:[\protag]
@JPN:　違うって。勘違いするなよ。
@ENG:

@IDX:38579
@OFF:0x8fbc
@SPK:［真魚］
@JPN:　勘違いってどういうこと？　ご飯食べるんじゃないの？
@ENG:

@IDX:38582
@OFF:0x9026
@SPK:[\protag]
@JPN:　ああ、食事は関係ない。実はな、さっき副院長室で、あんまり人目につく場所でお前や御堂さんと話すなって言われたんだよ。
@ENG:

@IDX:38584
@OFF:0x9153
@SPK:［真魚］
@JPN:　ほえ？　何で？
@ENG:

@IDX:38587
@OFF:0x9199
@SPK:[\protag]
@JPN:　守秘義務。僕たちが一緒にいたら、そこから何か勘繰る人がいるかもしれないだろ？　だから人目につくような行動は避けて欲しいって言われたんだ。
@ENG:

@IDX:38589
@OFF:0x92dc
@SPK:［真魚］
@JPN:　何だ、そんなことか。それでこんなトコに連れてきたの？
@ENG:

@IDX:38592
@OFF:0x9348
@SPK:[\protag]
@JPN:　ああ……悪かったな、驚いたか？
@ENG:

@IDX:38594
@OFF:0x9421
@SPK:［真魚］
@JPN:　うん、ビックリした。人気のないところで犯されるのかと思っちゃった。
@ENG:

@IDX:38597
@OFF:0x949b
@SPK:[\protag]
@JPN:　バカ。そんなことするわけないだろ……とにかく、これで納得できたか？
@ENG:

@IDX:38599
@OFF:0x9522
@SPK:［真魚］
@JPN:　うん、納得した。
@ENG:

@IDX:38602
@OFF:0x956a
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうか。じゃあ、僕は部屋に戻るから。
@ENG:

@IDX:38604
@OFF:0x9649
@SPK:［真魚］
@JPN:　うん。じゃあ、またね。
@ENG:

@IDX:38605
@OFF:0x96a5
@SPK:
@JPN:　あえて守秘義務の話を持ち出して、俯いていた理由　を誤魔化してしまった。
@ENG:

@IDX:38606
@OFF:0x96fb
@SPK:
@JPN:　しかし、守秘義務のことを念押しする必要があった　のも事実であることは確かだ。
@ENG:

@IDX:38607
@OFF:0x9757
@SPK:
@JPN:　真魚が担当につくのは、ほぼ確定なのだから。
@ENG:

@IDX:38608
@OFF:0x9791
@SPK:
@JPN:　その時になれば、結局は御堂さんのことも知ること　になる……。
@ENG:

@IDX:38611
@OFF:0x9832
@SPK:[\protag]
@JPN:　………………。
@ENG:

@IDX:38613
@OFF:0x98ff
@SPK:［真魚］
@JPN:　ねえ、教えてくれないの？
@ENG:

@IDX:38616
@OFF:0x994f
@SPK:[\protag]
@JPN:　……本当に、教えるようなことは何もなかったんだ。俯いてたのも、疲れが溜まってるってだけだ。
@ENG:

@IDX:38618
@OFF:0x99ee
@SPK:［真魚］
@JPN:　ホントに？　ホントに何もなかったの？
@ENG:

@IDX:38621
@OFF:0x9a4a
@SPK:[\protag]
@JPN:　ああ、本当だ。ゴメンな、心配させちゃったか？
@ENG:

@IDX:38623
@OFF:0x9b31
@SPK:［真魚］
@JPN:　ううん気にしないで。そっか、何でもないんだ……良かった。
@ENG:

@IDX:38626
@OFF:0x9ba1
@SPK:[\protag]
@JPN:　じゃあ、僕はもう帰るから、真魚も仕事に戻れよ。
@ENG:

@IDX:38628
@OFF:0x9c8a
@SPK:［真魚］
@JPN:　うん、じゃあね！
@ENG:

@IDX:38629
@OFF:0x9cde
@SPK:
@JPN:　僕に微笑むと、真魚は跳ねるように階段を上がって　いった。
@ENG:

@IDX:38630
@OFF:0x9d26
@SPK:
@JPN:　こちらを向いて手を振りながら上がっていくのは、　まあ、ご愛嬌だろう。
@ENG:

@IDX:38631
@OFF:0x9d7a
@SPK:
@JPN:　……守秘義務のことを考えると、頭の痛い光景でも　あるのだが……。
@ENG:

@IDX:38632
@OFF:0x9dca
@SPK:
@JPN:　しかし、今の僕にとって、真魚の明るさは、決して　疎ましいものではなかった。
@ENG:

@IDX:38634
@OFF:0x9e8a
@SPK:［女の声］
@JPN:　相変わらず楽しそうだねぇ。とうとうあの子に絞ったのかい？
@ENG:

@IDX:38638
@OFF:0x9f86
@SPK:[\protag]
@JPN:　……ああ、志津江さん。絞ったって……何をです？
@ENG:

@IDX:38640
@OFF:0x9ffb
@SPK:［志津江］
@JPN:　だから、落とす相手さね。
@ENG:

@IDX:38643
@OFF:0xa04b
@SPK:[\protag]
@JPN:　まだ言いますか！？　そんなんじゃないのに……。
@ENG:

@IDX:38645
@OFF:0xa0c0
@SPK:［志津江］
@JPN:　アハハ、冗談さね。今日はそんな用じゃないんだよ。
@ENG:

@IDX:38648
@OFF:0xa128
@SPK:[\protag]
@JPN:　……なんなんですか？
@ENG:

@IDX:38650
@OFF:0xa183
@SPK:［志津江］
@JPN:　あたしの退院が決まったのさ。
@ENG:

@IDX:38653
@OFF:0xa1d7
@SPK:[\protag]
@JPN:　へぇ……おめでとうございます！　ですが、そうなると寂しくなりますね。
@ENG:

@IDX:38655
@OFF:0xa262
@SPK:［志津江］
@JPN:　嬉しいこと言ってくれるねぇ……ありがとうよ。
@ENG:

@IDX:38657
@OFF:0xa2d5
@SPK:［志津江］
@JPN:　でも実は、内心ホッとしてるんじゃないのかい？
@ENG:

@IDX:38660
@OFF:0xa339
@SPK:[\protag]
@JPN:　まあ、からかわれなくなるのは嬉しいですけどね……。
@ENG:

@IDX:38662
@OFF:0xa3b2
@SPK:［志津江］
@JPN:　アハハ、正直で結構！　世辞ばかり言うヤツなんて、信用できないからね。
@ENG:

@IDX:38664
@OFF:0xa4c6
@SPK:［女の声］
@JPN:　ああ、こんなトコにいたのかい？　探したんだよ。
@ENG:

@IDX:38668
@OFF:0xa5b8
@SPK:[\protag]
@JPN:　……ああ、志津江さん。何かご用ですか？
@ENG:

@IDX:38670
@OFF:0xa625
@SPK:［志津江］
@JPN:　いやなに、ついさっきあたしの退院が決まったのさ。昼には出てっちまうから、挨拶しとこうと思ってね。
@ENG:

@IDX:38673
@OFF:0xa6bd
@SPK:[\protag]
@JPN:　退院されるんですか？　おめでとうございます。
@ENG:

@IDX:38675
@OFF:0xa7a6
@SPK:［志津江］
@JPN:　そうでもないさ。通院させられることを思うと、ここにいた方が楽さね。
@ENG:

@IDX:38678
@OFF:0xa820
@SPK:[\protag]
@JPN:　でも、入院してると退屈でしょ？　色々とうるさい規則もありますし……。
@ENG:

@IDX:38680
@OFF:0xa921
@SPK:［志津江］
@JPN:　まあ、そうさね。
@ENG:

@IDX:38682
@OFF:0xa9ee
@SPK:［志津江］
@JPN:　ところでさ、一つだけ気になることがあるんだよ……。
@ENG:

@IDX:38685
@OFF:0xaa58
@SPK:[\protag]
@JPN:　なんですか？
@ENG:

@IDX:38687
@OFF:0xaaab
@SPK:［志津江］
@JPN:　最近のあの子、変だと思わないかい？
@ENG:

@IDX:38690
@OFF:0xab05
@SPK:[\protag]
@JPN:　あの子って、真……佐伯さんのことですか？
@ENG:

@IDX:38692
@OFF:0xabfb
@SPK:［志津江］
@JPN:　おや？　何で佐伯ちゃんの名前が出てくるんだい？　あたしゃ誰とも言ってないけどねぇ？
@ENG:

@IDX:38695
@OFF:0xac85
@SPK:[\protag]
@JPN:　え？　あ、その、それは……。
@ENG:

@IDX:38697
@OFF:0xace8
@SPK:［志津江］
@JPN:　あはは、照れるこたぁないだろ？　あの子はいい子さ……そう思わないかい？
@ENG:

@IDX:38700
@OFF:0xad66
@SPK:[\protag]
@JPN:　はぁ……って、そうじゃなくて、様子がおかしいって誰のことですか？
@ENG:

@IDX:38702
@OFF:0xae63
@SPK:［志津江］
@JPN:　副院長のことさ。最近どうもイライラしてて、落ち着きがないように見えてねぇ……。
@ENG:

@IDX:38704
@OFF:0xaf03
@SPK:［志津江］
@JPN:　いいや、副院長のことさ。最近どうもイライラして、落ち着きがないように見えてねぇ……。
@ENG:

@IDX:38707
@OFF:0xaf8f
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうですか？　……気のせいだと思いますけど？
@ENG:

@IDX:38709
@OFF:0xb002
@SPK:［志津江］
@JPN:　そうかい？　だったらいいんだけどね……。
@ENG:

@IDX:38712
@OFF:0xb062
@SPK:[\protag]
@JPN:　気のせいですよ。それにもし気のせいじゃなかったとしても、副院長だって人の子なんですから、たまにはイライラすることもあるんじゃないですか？
@ENG:

@IDX:38714
@OFF:0xb1a7
@SPK:［志津江］
@JPN:　それもそうだね……あたしは、準備があるから部屋に戻るよ。色々世話んなったね。
@ENG:

@IDX:38717
@OFF:0xb22b
@SPK:[\protag]
@JPN:　では、お大事に。
@ENG:

@IDX:38718
@OFF:0xb27f
@SPK:
@JPN:　そうか、志津江さんもいなくなっちゃうんだ。
@ENG:

@IDX:38719
@OFF:0xb2b9
@SPK:
@JPN:　数少ない知り合いの患者さんの退院に、少しだけ物　悲しい気分になってしまった。
@ENG:

@IDX:38720
@OFF:0xb3de
@SPK:
@JPN:　部屋に戻るとすぐ、惰眠を貪るため横になる。
@ENG:

@IDX:38721
@OFF:0xb418
@SPK:
@JPN:　最近身につけてしまった、悪い習慣だ。
@ENG:

@IDX:38722
@OFF:0xb45c
@SPK:
@JPN:　ほとんど条件反射的な眠り。
@ENG:

@IDX:38723
@OFF:0xb486
@SPK:
@JPN:　それだけに抵抗しづらく、少しでも意識を保とうと　するが、徐々に眠気が強くなっていく。
@ENG:

@IDX:38724
@OFF:0xb4ea
@SPK:
@JPN:　睡魔に翻弄されながら、それでも僕は病院でのこと　を思い返していた。
@ENG:

@IDX:38725
@OFF:0xb566
@SPK:
@JPN:　御堂さんのことを真魚には話さなかったが、騙した　つもりはない。
@ENG:

@IDX:38726
@OFF:0xb5b4
@SPK:
@JPN:　どうせあとで分かることだが、逆に今伝えるほどの　ことでもない。
@ENG:

@IDX:38727
@OFF:0xb602
@SPK:
@JPN:　それに副院長から伝えられるまでは、担当が真魚に　なるという確証もない。
@ENG:

@IDX:38728
@OFF:0xb663
@SPK:
@JPN:　確実なのは、御堂さんと仕事をすることはもう二度　とないということだけだ。
@ENG:

@IDX:38729
@OFF:0xb6c0
@SPK:
@JPN:　もしかしたら、御堂さんが復帰する可能性も……。　
@ENG:

@IDX:38730
@OFF:0xb731
@SPK:
@JPN:　……あれで良かったのだろうか？
@ENG:

@IDX:38731
@OFF:0xb75f
@SPK:
@JPN:　副院長は真魚を担当にすると言っていたが、本当に　そうなるとは限らない。
@ENG:

@IDX:38732
@OFF:0xb7b5
@SPK:
@JPN:　真魚には真魚の仕事がある。
@ENG:

@IDX:38733
@OFF:0xb7ea
@SPK:
@JPN:　でも御堂さんが辞めた以上、真魚に白羽の矢が立つ　のは確実だろう。
@ENG:

@IDX:38734
@OFF:0xb84a
@SPK:
@JPN:　それに御堂さんが復帰する可能性も……。
@ENG:

@IDX:38735
@OFF:0xb89b
@SPK:
@JPN:　御堂さんが辞めたのは、ゆるぎない事実だ。
@ENG:

@IDX:38736
@OFF:0xb8d3
@SPK:
@JPN:　原因がおそらくは僕にある以上、彼女が担当に復帰　する可能性はないことも分かっている。
@ENG:

@IDX:38737
@OFF:0xb937
@SPK:
@JPN:　それでも心のどこかで、御堂さんが戻ってくるのを　……また彼女と仕事ができることを期待している。　
@ENG:

@IDX:38738
@OFF:0xb9b9
@SPK:
@JPN:　……御堂さんに会いたい。
@ENG:

@IDX:38739
@OFF:0xb9e1
@SPK:
@JPN:　本当に僕のせいで彼女が辞めたのなら謝りたい。
@ENG:

@IDX:38740
@OFF:0xba1d
@SPK:
@JPN:　できれば昨日までのように彼女と……。
@ENG:

@IDX:38741
@OFF:0xba61
@SPK:
@JPN:　未練がましいとは思う。
@ENG:

@IDX:38742
@OFF:0xba87
@SPK:
@JPN:　自分がこんなに情けない男だとは思わなかった。
@ENG:

@IDX:38743
@OFF:0xbac3
@SPK:
@JPN:　たかが一人の女性のことでこんなに悶々とするとは　なんて青臭いんだろう。
@ENG:

@IDX:38744
@OFF:0xbb29
@SPK:
@JPN:　……吹っ切ろう。
@ENG:

@IDX:38745
@OFF:0xbb49
@SPK:
@JPN:　彼女とは仕事でのつき合いだけだったんだ。
@ENG:

@IDX:38746
@OFF:0xbb81
@SPK:
@JPN:　自嘲の笑みが引き攣る顔に浮かぶのを自覚しながら　逆らいがたい微睡に身を任せた……。
@ENG:

@IDX:38747
@OFF:0xbc03
@SPK:
@JPN:　この期に及んで御堂さんが戻ってくるなんて考え、　端から見れば未練以外の何ものでもないだろう。
@ENG:

@IDX:38748
@OFF:0xbc6f
@SPK:
@JPN:　逃げた女を、追い続ける男……。
@ENG:

@IDX:38749
@OFF:0xbc9d
@SPK:
@JPN:　三流メロドラマでもそうは使わない、酷く安っぽい　シチュエーションだ。
@ENG:

@IDX:38750
@OFF:0xbcff
@SPK:
@JPN:　だが、そうではない。
@ENG:

@IDX:38751
@OFF:0xbd23
@SPK:
@JPN:　僕はただ、御堂さんが担当を外れた理由を知りたい　だけだ。
@ENG:

@IDX:38752
@OFF:0xbd6b
@SPK:
@JPN:　知ってどうするわけでもない。
@ENG:

@IDX:38753
@OFF:0xbd97
@SPK:
@JPN:　理由がどうあれ関係ない。
@ENG:

@IDX:38754
@OFF:0xbdbf
@SPK:
@JPN:　面倒臭くて辞めたのならそれはそれで構わないし、　僕が何かしたのなら謝る……それだけだ。
@ENG:

@IDX:38755
@OFF:0xbe9a
@SPK:
@JPN:　………………。
@ENG:

@IDX:38756
@OFF:0xbecc
@SPK:
@JPN:　…………。
@ENG:

@IDX:38757
@OFF:0xbefa
@SPK:
@JPN:　……。
@ENG:

@IDX:38760
@OFF:0xbf7a
@SPK:[\protag]
@JPN:　はい……ただいま惰眠中ですので、ご用の方は発信音のあとにメッセージを……。
@ENG:

@IDX:38762
@OFF:0xc013
@SPK:［女の声］
@JPN:　ちょっと、ふざけないでよ！　きみの部屋に留守電なんかないこと、ちゃーんと知ってるんだからね！
@ENG:

@IDX:38765
@OFF:0xc0a7
@SPK:[\protag]
@JPN:　何だ、真魚か……今何時だ？
@ENG:

@IDX:38767
@OFF:0xc106
@SPK:［真魚］
@JPN:　ホントに寝てたの？　じゃあ、ちゃんと起きてよ。まだ時計が見えなくなるほど、暗くなってなんかないよ？
@ENG:

@IDX:38770
@OFF:0xc216
@SPK:[\protag]
@JPN:　ん……もう６時半か……準備は終わったのか？
@ENG:

@IDX:38772
@OFF:0xc285
@SPK:［真魚］
@JPN:　うん、もうちょっとで終わるってさ。
@ENG:

@IDX:38775
@OFF:0xc2df
@SPK:[\protag]
@JPN:　ふーん。で、結局連絡は真魚になったんだな。
@ENG:

@IDX:38777
@OFF:0xc34e
@SPK:［真魚］
@JPN:　当たり前じゃん。だって私が担当なんだから。
@ENG:

@IDX:38780
@OFF:0xc3b0
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうだったな……。で、仕事は何時からだ？
@ENG:

@IDX:38782
@OFF:0xc41d
@SPK:［真魚］
@JPN:　んっとね、たぶん８時くらい。
@ENG:

@IDX:38785
@OFF:0xc481
@SPK:[\protag]
@JPN:　……もう６時半か……で、何の用だ？
@ENG:

@IDX:38787
@OFF:0xc4e8
@SPK:［真魚］
@JPN:　『何の用だ』じゃないよ！　きみ、私が担当になるって知ってたんでしょ？　なんで教えてくれなかったのよ！？
@ENG:

@IDX:38790
@OFF:0xc586
@SPK:[\protag]
@JPN:　……ああ、そのことか。そう言えば副院長がそんなこと言ってたな。そうか、それで真魚が連絡してきたのか。
@ENG:

@IDX:38792
@OFF:0xc62f
@SPK:［真魚］
@JPN:　大変だったんだからね！　急に副院長先生から呼び出されて、きみの担当をやれって言われて、今やってる仕事の引継ぎとか、シフトの調整とかしなくちゃならなくなって……。
@ENG:

@IDX:38794
@OFF:0xc714
@SPK:［真魚］
@JPN:　きみがもっと早く教えてくれたら、こんな忙しい思いしないで済んだのに……。
@ENG:

@IDX:38797
@OFF:0xc794
@SPK:[\protag]
@JPN:　ああ、そりゃ悪かったよ。でも正式に決まってもいないものを軽々しく話しちゃうわけにもいかないだろ？
@ENG:

@IDX:38799
@OFF:0xc839
@SPK:［真魚］
@JPN:　うぅ……それはそうだけど……。
@ENG:

@IDX:38802
@OFF:0xc88f
@SPK:[\protag]
@JPN:　……用はそれだけか？　だったらもう少し寝てたいんだけど。
@ENG:

@IDX:38804
@OFF:0xc90c
@SPK:［真魚］
@JPN:　ダ～メ。仕事の時間なんだから、もう起きてよ。
@ENG:

@IDX:38807
@OFF:0xc970
@SPK:[\protag]
@JPN:　……準備できたのか？
@ENG:

@IDX:38809
@OFF:0xc9c9
@SPK:［真魚］
@JPN:　ううん、もうちょっとかかるって。多分８時くらい。
@ENG:

@IDX:38812
@OFF:0xca31
@SPK:[\protag]
@JPN:　８時？　なんだ。じゃあ、あと１時間以上あるじゃないか……てなわけでお休み……。
@ENG:

@IDX:38814
@OFF:0xcb15
@SPK:［真魚］
@JPN:　バカ！　いま寝ちゃって起きられるわけないでしょ！？　ねえちょっと、聞いてる！？
@ENG:

@IDX:38817
@OFF:0xcb9b
@SPK:[\protag]
@JPN:　……ＺＺＺ……ＺＺＺ。
@ENG:

@IDX:38819
@OFF:0xcbf6
@SPK:［真魚］
@JPN:　ねえってば！！！
@ENG:

@IDX:38822
@OFF:0xcc3e
@SPK:[\protag]
@JPN:　ＺＺＺ……ＺＺＺ……。
@ENG:

@IDX:38824
@OFF:0xcc99
@SPK:［真魚］
@JPN:　………………。
@ENG:

@IDX:38827
@OFF:0xccdf
@SPK:[\protag]
@JPN:　……ＺＺＺ……ＺＺＺ。
@ENG:

@IDX:38829
@OFF:0xcdab
@SPK:［真魚］
@JPN:　……起きろぉ！！！
@ENG:

@IDX:38832
@OFF:0xce01
@SPK:[\protag]
@JPN:　うわっ！？　な、何だよ急に？
@ENG:

@IDX:38834
@OFF:0xce62
@SPK:［真魚］
@JPN:　『何だよ』じゃないよ、もう……ちゃんと起きててよ。
@ENG:

@IDX:38837
@OFF:0xcecc
@SPK:[\protag]
@JPN:　ごめん、なんだかすごく眠くて……。
@ENG:

@IDX:38839
@OFF:0xcf33
@SPK:［真魚］
@JPN:　とにかく、顔でも洗ってシャキッとしておいでよ。
@ENG:

@IDX:38842
@OFF:0xcf99
@SPK:[\protag]
@JPN:　ン、そうする……。
@ENG:

@IDX:38844
@OFF:0xcff0
@SPK:［真魚］
@JPN:　ちょ、ちょっと待ちなさいよ！　電話の相手をほっぽって、顔洗いに行くつもり！？
@ENG:

@IDX:38847
@OFF:0xd074
@SPK:[\protag]
@JPN:　それもそうか……で、まだ何かあるのか？
@ENG:

@IDX:38849
@OFF:0xd0df
@SPK:［真魚］
@JPN:　あ、いや、呼び止めといてなんだけど……特にはない……。
@ENG:

@IDX:38852
@OFF:0xd14d
@SPK:[\protag]
@JPN:　そうか。じゃあもう切るからな？
@ENG:

@IDX:38854
@OFF:0xd1b0
@SPK:［真魚］
@JPN:　うん。あ、もう寝ないでよ？　８時だからね？
@ENG:

@IDX:38857
@OFF:0xd212
@SPK:[\protag]
@JPN:　分かってるって……じゃあな。
@ENG:

@IDX:38858
@OFF:0xd270
@SPK:
@JPN:　どうやら、９時間も眠り続けていたらしい。
@ENG:

@IDX:38859
@OFF:0xd2a8
@SPK:
@JPN:　もし真魚からの電話がなければ、明日の朝まで眠り　続けたに違いない。
@ENG:

@IDX:38860
@OFF:0xd2fa
@SPK:
@JPN:　身体の節々や頭が重いのは寝過ぎたせいだろう。
@ENG:

@IDX:38861
@OFF:0xd344
@SPK:
@JPN:　だが、それでもまだ眠い……。
@ENG:

@IDX:38862
@OFF:0xd370
@SPK:
@JPN:　このまま部屋にいたら、またすぐに寝てしまうかも　しれない。
@ENG:

@IDX:38863
@OFF:0xd3ba
@SPK:
@JPN:　……病院にいれば、多分寝ないだろう。
@ENG:

@IDX:38864
@OFF:0xd3ee
@SPK:
@JPN:　ついでに夕食も摂れば、一石二鳥だ……。
@ENG:

@IDX:38865
@OFF:0xd424
@SPK:
@JPN:　さて、出かける準備をしよう。
@ENG:

@IDX:38866
@OFF:0xd524
@SPK:
@JPN:　薄暗く、すでに人気のなくなったロビー。
@ENG:

@IDX:38867
@OFF:0xd55a
@SPK:
@JPN:　だが、以前夜の仕事で来た時よりは、いくらか気が　楽になっている。
@ENG:

@IDX:38868
@OFF:0xd5aa
@SPK:
@JPN:　……これでもう３度目。
@ENG:

@IDX:38869
@OFF:0xd5d0
@SPK:
@JPN:　うち１回は中止になったが、それでも仕事のために　ここに来たことには変わりない。
@ENG:

@IDX:38870
@OFF:0xd63e
@SPK:
@JPN:　……慣れてしまったのだろうか？
@ENG:

@IDX:38871
@OFF:0xd66c
@SPK:
@JPN:　それはそれで悪いことではないはずなのに、なぜか　悲しく思えてしまう。
@ENG:

@IDX:38872
@OFF:0xd6c0
@SPK:
@JPN:　これまでの自分とは、変わってしまった……。
@ENG:

@IDX:38873
@OFF:0xd6fa
@SPK:
@JPN:　そう感じているのかもしれない。
@ENG:

@IDX:38875
@OFF:0xd773
@SPK:［男の声］
@JPN:　ふんっ！　まったく威張り腐りやがって……何様のつもりだ？あの女は。
@ENG:

@IDX:38877
@OFF:0xd7fc
@SPK:［男の声］
@JPN:　ああ……だが、表立って逆らうわけにもいかんからな……まあ我慢するしかないってところか？
@ENG:

@IDX:38878
@OFF:0xd884
@SPK:
@JPN:　……人の話し声が聞こえる。
@ENG:

@IDX:38879
@OFF:0xd8ae
@SPK:
@JPN:　それほど大きな声ではないが、夜の病院では思いの　ほか声が通る。
@ENG:

@IDX:38880
@OFF:0xd8fc
@SPK:
@JPN:　人数は、分かっただけで２人。
@ENG:

@IDX:38881
@OFF:0xd928
@SPK:
@JPN:　１人は苛立ちを露わにし、もう１人は相手をなだめ　ているように聞こえる。
@ENG:

@IDX:38882
@OFF:0xd990
@SPK:
@JPN:　何かのトラブルだろうか？
@ENG:

@IDX:38883
@OFF:0xd9b8
@SPK:
@JPN:　正直、面倒なことには関わりたくない。
@ENG:

@IDX:38884
@OFF:0xd9ec
@SPK:
@JPN:　これ以上、厄介事を抱え込むのはゴメンだ。
@ENG:

@IDX:38885
@OFF:0xda8b
@SPK:
@JPN:　そう思ったはずなのだが……いつの間にか声の主を　探して周囲を見回していた。
@ENG:

@IDX:38886
@OFF:0xdae5
@SPK:
@JPN:　何が気になったというわけではない。
@ENG:

@IDX:38887
@OFF:0xdb17
@SPK:
@JPN:　ただなんとなく……そう、ただなんとなくだ。
@ENG:

@IDX:38888
@OFF:0xdbfc
@SPK:
@JPN:　…………いた。
@ENG:

@IDX:38889
@OFF:0xdc2a
@SPK:
@JPN:　……おそらく、あの二人組が声の主だろう。
@ENG:

@IDX:38890
@OFF:0xdc62
@SPK:
@JPN:　太った男がいやらしい笑みを浮かべながら、眼鏡を　かけた男と談笑している。
@ENG:

@IDX:38891
@OFF:0xdcba
@SPK:
@JPN:　太った方には見覚えがある。
@ENG:

@IDX:38892
@OFF:0xdce4
@SPK:
@JPN:　……確か北とか言ったか？
@ENG:

@IDX:38894
@OFF:0xdd59
@SPK:［眼鏡の男］
@JPN:　……そういや知ってるか？　なんでもあの女、また新しい男を咥え込んだらしいじゃないか？
@ENG:

@IDX:38896
@OFF:0xddf0
@SPK:［北］
@JPN:　ああ、聞いたことがある……だが、いいのか？　こんな場所でそんなことを言って……誰かに聞かれたら、どうするつもりだ？
@ENG:

@IDX:38898
@OFF:0xdeab
@SPK:［眼鏡の男］
@JPN:　構うもんか。こっちは安月給で働かされてるんだぞ？　噂話の一つや二つで、ガタガタ言われる覚えはないね。
@ENG:

@IDX:38900
@OFF:0xdf52
@SPK:［北］
@JPN:　まあな……しかし彼女の男好きにも困ったもんだ。
@ENG:

@IDX:38902
@OFF:0xdfc9
@SPK:［眼鏡の男］
@JPN:　とか何とか言って、お前も誘われたいんじゃないのか？
@ENG:

@IDX:38904
@OFF:0xe03e
@SPK:［北］
@JPN:　そうだな……ああいう熟女系もいいが、僕はもっと若い女がいい。例えば……。
@ENG:

@IDX:38906
@OFF:0xe0cf
@SPK:［眼鏡の男］
@JPN:　……看護婦の佐伯か？
@ENG:

@IDX:38908
@OFF:0xe126
@SPK:［北］
@JPN:　そうだ。僕はペドじゃないが、ああいうガキっぽい身体も妙にそそられる。そう言うお前はどうなんだ？
@ENG:

@IDX:38910
@OFF:0xe1cd
@SPK:［眼鏡の男］
@JPN:　俺か？　俺はやっぱり成熟した大人の女がいいな。
@ENG:

@IDX:38912
@OFF:0xe23e
@SPK:［北］
@JPN:　やっぱり副院長か。
@ENG:

@IDX:38914
@OFF:0xe299
@SPK:［眼鏡の男］
@JPN:　ああ、あのデカパイを見てると息子がギンギンになってくる。まったく、あれで副院長じゃなければな……。
@ENG:

@IDX:38916
@OFF:0xe33e
@SPK:［北］
@JPN:　まっ、しょうがないさ。院長のお気に入りじゃあな。副院長になる時だって、院長が強引に理事会にねじ込んだらしいぞ。
@ENG:

@IDX:38918
@OFF:0xe3f5
@SPK:［眼鏡の男］
@JPN:　院長か……あの研究バカのことだ。あの女にたぶらかされて、どっぷりハマっちまったんだろうよ。まあ、あの女の身体だったら俺もハマってみたいがね。
@ENG:

@IDX:38920
@OFF:0xe4c4
@SPK:［北］
@JPN:　っていうよりも、ハメてみたい……だろ？
@ENG:

@IDX:38922
@OFF:0xe533
@SPK:［眼鏡の男］
@JPN:　そうだな。くっくっく……。
@ENG:

@IDX:38923
@OFF:0xe57f
@SPK:
@JPN:　……この二人の度胸には敬服するしかない。
@ENG:

@IDX:38924
@OFF:0xe5b7
@SPK:
@JPN:　副院長のお膝元である病院内で、彼女を『あの女』　呼ばわりしているのだから。
@ENG:

@IDX:38925
@OFF:0xe611
@SPK:
@JPN:　もし副院長に聞かれていたら、二人はクビになって　しまうだろう。
@ENG:

@IDX:38926
@OFF:0xe65f
@SPK:
@JPN:　少なくとも、僕は聞いてしまった。
@ENG:

@IDX:38927
@OFF:0xe69f
@SPK:
@JPN:　もっとも、告げ口する気はない。
@ENG:

@IDX:38928
@OFF:0xe6cd
@SPK:
@JPN:　僕自身も散々副院長をオカズにしたし、眼鏡の男の　抱く欲望など何度となく妄想の中で繰り返した。
@ENG:

@IDX:38929
@OFF:0xe739
@SPK:
@JPN:　いわば頭のレベルでは、僕も大差ない。
@ENG:

@IDX:38930
@OFF:0xe7d8
@SPK:
@JPN:　だが一つだけ、気がかりなことがある。
@ENG:

@IDX:38931
@OFF:0xe80c
@SPK:
@JPN:　副院長が新しい男を咥え込んだという眼鏡をかけた　男の言葉。
@ENG:

@IDX:38932
@OFF:0xe856
@SPK:
@JPN:　『新しい男』というのはたぶん僕のことだろう。
@ENG:

@IDX:38933
@OFF:0xe892
@SPK:
@JPN:　副院長に色々とお世話になっているのは事実だし、　それをこの二人が知っていても不思議はない。
@ENG:

@IDX:38934
@OFF:0xe90c
@SPK:
@JPN:　しかし、『また』とはどういう意味だろう？
@ENG:

@IDX:38935
@OFF:0xe944
@SPK:
@JPN:　以前にも僕のように副院長に世話された男がいたの　だろうか？
@ENG:

@IDX:38936
@OFF:0xe98e
@SPK:
@JPN:　……その男も、やったのだろうか？
@ENG:

@IDX:38937
@OFF:0xe9be
@SPK:
@JPN:　僕と同じように、死体洗いを……。
@ENG:

@IDX:38938
@OFF:0xea55
@SPK:
@JPN:　……もうこんな時間。
@ENG:

@IDX:38939
@OFF:0xea79
@SPK:
@JPN:　ロビーの時計は、すでに７時を廻っている。
@ENG:

@IDX:38940
@OFF:0xeab1
@SPK:
@JPN:　早く食事を済ませないと、仕事に遅れてしまう。
@ENG:

@IDX:38941
@OFF:0xeaed
@SPK:
@JPN:　食堂へ急ごう……。
@ENG:

